この度、めでたくPCを新調いたしました。いままでは使っていたのはMacBook Air(2015,11inch)で、今回購入したのはMacBook Pro(2019,13inch)です。
9月にはMacBook Proの16インチが出ると噂されており、買い替えを検討されている方も多いでしょう。そんなあなたの参考にでもなればと思い、軽くではありますがレビューしてみます。
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今回購入したMacBook Proの詳細
一口にMacBook Proと言っても、年式や画面サイズなど微妙に異なります。私が購入したのは、「MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 ports)」というモデルのシルバーです。

- CPU:Intel Core i5 2.4GHz(クアッドコア)
- メモリ:8GB
- SSD:256GB
がデフォルト(カスタマイズなし)の最小構成で、購入したのもこれです。
他に美しいTrueTone搭載のRetinaディスプレイなども特徴的。
よく間違われるのが同じ年式でTwo Thunderbolt 3 portsのモデル。こちらはMacBook Proのエントリーモデルとされており、微妙に仕様が異なります。パッと見で違うのは、Thunderbolt 3 portの数で、エントリーの方が左に2つであるのに対し、通常モデルは左右に2つずつの合計4つとなります。
重量は1.37kgとそこまで軽くはないのですが、最新のMacBook Airは1.25kgと大差なく、現行Macとしては軽い部類と言えるでしょう。
開封の儀
お決まりの開封の儀を執り行います。

Apple製品の箱はいつ見てもいい……

ベールを剥がすと後戻りはできません

どん!蓋を開けると自動で起動します

そして設定へ……
これにて開封の儀は終了です。
MacBook Proを購入した3つの理由
1.Macbook Air(2015)に対する不満
ひとつは4年間使ってきたMacBook Airに対する不満です。
その不満とは主にメモリ不足。
いま、PCを買おうと市場を見渡してみると、非常に安価なモデルを除けば少なくとも8GBを搭載しています。それでも足りないという声があるレベル。
ひるがえって私が使っていたAirはなんと4GB。一昔前ならいざしらず、現在の環境においては少し足りないのです。
もちろん非常に軽い作業や、アプリをしっかり終了して次のアプリを開いたりタブを開きすぎないよう気を配ったりすれば使えないわけではありません。しかし動作が重くなったり、ひどいときにはフリーズして強制終了を余儀なくされるのはストレスでした。
また11インチモデルは解像度が1,366 x 768ピクセルしかなく、上下の表示領域が特に足りないなと感じていましたし、最近は明らかに表示のムラを見受けられるようになったため、買い替えを検討していたのです。
2.なぜAirではなくProなのか?
AirもProも2019年にモデルチェンジしました。Airは特に変化が著しく、その変化はProに近づいたものでした。逆にProは価格が一段安いモデルを追加しており、個人的にはAirとProの差はかなり緩やかであると捉えています。
その上で家電量販店にある実物を見に行きました。やはりネットの画像ではわからないサイズ感、質感、重さを試せるのは実店舗の強みですね。
まずProにしかない15インチを見てみると、大きい!作業のことを考えると、15インチはあってもいいですし、ハイスペックにしたいならこのサイズしかありません。しかしこのサイズは存在感もあり、重量もあります。もしカフェで使ったなら間違いなく悪目立ちする上、覗き見を避けられないでしょう。なにより持ち運ぶにはキツい重さです。
選択肢は13インチに絞られました。ここでAirとProを完全に見た目だけで比較したのですが、どうみてもProの方がかっこいい。価格的にはAirに軍配があがるのですが、世間的には不要と言われているTouch Barもなんだかよく見えたので、心は完全にProへと傾いたのです。
3.今購入に踏み切った理由
いくら買い替えたいモデルが見つかったからといって、決して安くない買い物。軽々しく買い換えることはできません。ましてやAirに不満があっても故障したわけではないのです。使えるものがあるのに買い換えるのは余裕がなければ無理で、私に余裕はありませんでした。
視察にいった家電量販店はどうやら大型セール真っ只中。普段なら安売りされないApple製品にもそのセールは及んでいます。しかもなんと10%ポイント還元!「どうせ型落ちだろ……?」とよくよく見てみると、どう見ても現行のモデルです。
「全部総合すると明らかにネットより安い……えっ、どうしよう……困ったな……」と明らかに挙動不審になった私に、店員さんが声をかけます。
心では「買い替えたい」と定まっていた私は
「安いんだから今買ったほうが絶対良い」
「持ち帰っても要らなかったら、まだ新品未使用で売りにだせば損はしない」
と言い聞かせ、完全に衝動買いしました。
そうです。今購入したのは現実的に検討した結果ではなく、本当にシンプルな衝動買い。
なんなら値段も私が勘違いしていただけで、ネットの方が安かったのです。もう買いたい衝動が抑えきれず冷静に検討する脳が働きませんでした。実店舗の恐ろしさここに極まれりです。
実際使ってみて感じたこと
ディスプレイ

最も大きな変化を感じたのはディスプレイ。どうしても「見る」ところですし、Airでも不満を感じていた部分なので、インパクトは大きいです。
シンプルに11インチから13インチへとサイズが拡大していることに加え、解像度も1,366 x 768ピクセルから2,560 x 1,600ピクセルに増えました。Dot by Dotで表示するのはさすがに見づらくてやりませんが、1,680 x 1,050に解像度を落としても、かなり表示内容が多く、作業効率の向上につながります。
何よりいままで外部ディスプレイを接続しなければ窮屈に感じていた画面が、一気に開放的になり、単体でもまったく問題なく使えることに感動すら覚えました。外部ディスプレイは負担も大きのでできれば使いたくないですしね。
特に大きな変化を感じたアプリはGoogleChrome。
とあるバージョンからChromeを「フルスクリーン時にツールバーを表示しない」設定にすると、カーソルを画面の上に動かしてもツールバーが降りてこなくなりました。となるとツールバーを表示しながらブラウジングしなければなりません。ただでさえ狭い11インチの画面が、より一層狭くなってしまうのです。
しかしProに買い替えてからは、ほとんど気にならないレベル。この解像度やサイズに合わせたアプリ設計なら、あの設定も仕方ないと思えます。
余談ですがSafariで使えなくなっていたGoogle Analyticsのオプトアウトアドオンが一新され、再びSafariでも使えるようになりました。これで自サイトの確認も問題なく行えますね
キーボード
MacBook Proはキーボードが有名です。それも主に悪い方に。
新型キーボードは故障が相次いでおり、モデルチェンジごとに改良はされていますが、今も修理プログラムが行われています。やはり不安はありますね。これに関してはキーボードカバーをしようと思っています。
さて故障以外のに目を向けましょう。まず打鍵感ですが、かなり浅いタッチになっています。Airのときもかなり浅いと思っていたのですが、それを遥かに上回る浅さです。
これがいいか悪いかは人によるのですが、いまある程度タイピングしてみている感じでは、疲れやすい。もしかすると慣れの問題かもしれませんが……
ストロークの深さの他に、Airとはキーピッチも違います。些細な差で最初は違和感がありますが、これに関してはすぐに慣れました。
あとは特殊なキーの文字が消えて記号に変わったので、初めての人にとってはわかりづらいことがあるかもしれません。私はAirもProもJIS配列にしていたので、その点はまったく問題ありません。
トラックパッド
Air(2015)との違いは、広くなり感圧クリックができるようになったこと。
ネット上でレビューを見てみると、トラックパッドが広くて使いやすいという感想をよく目にするのですが、11インチのときも別段困っていなかった身としては、それほど影響はないかなと思います。少なくとも決め手にはならない。
感圧クリックはいまのところ使い所がなく、したがって感想もありません。Better Touch Toolを使ったときのトリガーの選択肢が増えたなというくらいなものです。
ポート
私が購入したProはThunderbolt 3 portが4つ。Thunderbolt 3 portはUSB-Cの一種で、最近流行りの形ですね。
Proは充電用の端子や外部出力端子が特別に設けられているわけではなく、すべてThunderbolt 3 portでまかないます。
個人的にメリットを感じたのは、充電ケーブルを左右のどちらでも挿せること。環境によって右にケーブルが欲しいときと、左に欲しいときがありますよね。Airは左だったので右に欲しいときはケーブルに負担がかかっていました。そういった問題が解消されたのは嬉しいポイントです。
しかしやはりデメリットもあります。Thunderbolt 3 portは便利な子ですが、まだまだType-Aといういわゆる普通のUSBを想定している機器が多く、ましてや古い機器からの買い替えだと周辺機器はUSB-Cでないことがほとんど。
そのためポート機能を拡張するハブなどを使うことが、半ば強制的に。あまりごちゃごちゃとさせたくないので、ちょっと面倒です。
しかし今後USB-C機器は増えていくでしょうし、時間が解決してくれる問題とも言えそうです。
Touch Bar

巷では不要論も根強いTouch Bar。MacBook Proにしかない機能で、非搭載モデルもいまでは廃止されているため、今後も標準でついてくるものと言えそうです。
Touch Barにはファンクションキーを表示させたり、画面の輝度や音量調整ボタンなどを表示させたりと従来の物理ボタンと同じ機能もある上、使っているソフトや状況によって細かい機能が使えるようになっています。
面白い。面白いのですが基本的には不要であると私も言わざるを得ません。
ただここは結構カスタマイズできる場所らしく、工夫次第では便利なショートカット置きになりそうです。
私は今の所「Pock」というソフトを使っています。これはTouch BarにDockを表示するというスグレモノ。フルスクリーン時にはDockは自動で非表示になってしまい、表示させるためにはカーソルを画面下部にもってくる必要があります。しかしTouch Barに表示させておけばその手間もないので地味に便利です。
Touch Barはまったく使っていないという方は一度お試しあれ。
サイズ・重さ
11インチから13インチへのサイズアップにためらいはありました。たしかに大きくなったので、今までより小回りは効きません。ただA4サイズなのでそこまで困るというほどでもない。総じてちょうどいいように感じます。
重さは1.37kgと今日びのノートPCにしては重量級。これを持って歩き回れと言われたら遠慮したい重さです。ただ自宅と職場の往復かつ、リュックなら許容範囲内かと。
メモリは16GB欲しいかも
メモリは8GBになり、アクティビティモニタでメモリの様子をモニタリングしてみると、余裕のある状態なのが確認できました。今までは息も絶え絶えだったのが、とりあえず呼吸は安定している感じです。
とはいえ今後も使い込んでいくことを考えると、将来的に16GBはあったほうが安心できるのも事実。MacBookProは非常に古いモデルを除いて、あとからのメモリ増設は不可能ですので、最初にカスタマイズしておく必要があります。
ただカスタマイズは公式のみなので、安い価格で買える標準構成との差額は4万近くになることを考えると悩みどころ。私は衝動買いなのでどうしようもなかった。
移行アシスタントはWi-Fiじゃ無理

Macは古いMacから新しいMacへお引越しする「移行アシスタント」があります。移行方法はMac同士を直接有線接続したり、外部ストレージを介する方法があるのですが、なんとWi-Fiでも使えます。
……そう、理論上ならね。
実際AirからProへこのWi-Fiによる移行を試したのですが、永遠に終わらないんじゃないかってレベルで終わりません。そもそもこんな大容量のやりとりを無線でするもんじゃないと思い知らされました。
結局移行せず、必要な環境だけProで再インストールしたりUSBメモリでファイル移動したりしてなんとかしましたが、これから移行したいって方はWi-Fiだけはやめましょう。
終了オプションが……ない
過去のMacでは電源ボタンを押すだけ、ちょっと前だとControl+電源ボタンか電源ボタン長押しで終了オプションのダイアログボックスを表示できました。
これがなんと廃止!そもそもこれ電源ボタンじゃなくてTouch IDだしとか言われても知らんがな……
そんなわけでシステムを終了するときは、まさかのリンゴマークから終了しなければならない。せめてTouch Barに置いてくださいよ……MacBookなんてふた閉じればスリープになるのにスリープボタンがTouch Barにあって、システム終了はTouch Barにないのおかしくないですかね……
これが一番の予想外なデメリットでした。
総じて良い商品であることは間違いない!
デメリットもメリットも色々ありますが、見た目もよくて使い勝手もよいMacBook Proはかなり良い商品です!いやほんとに。
Windows搭載PCだともっと安かったり、スペックが高かったりするものですが、使い勝手という面ではMac一択だと思っています。なんならMacを買ってWindowsをインストールしたっていいわけで、下手なPCを買うならMac買ったほうが幸せだと信者脳的には重いわけです。
しかしみなさんはお財布のダメージをへらすためにも、極力衝動買いは避けましょうね。ほとんどのものはネットに最安値があるぞ!!!気をつけろ!!!